カーランド的“D仕様ハチロク”プロジェクト

File.01  いよいよプロジェクト開始!
三木眞一郎氏と言えば、アニメ『頭文字D』の主人公“藤原拓海”。拓海本人が乗るからには、できる限り『頭文字D』に近い状態に再現しないと・・・

まずは、レビンをトレノにして、ボディ色も赤/黒から白/黒へ、内装は後期から前期へ、GTVからAPEX仕様へ。そして室内側のみサンルーフ?などなど・・・といろいろ考えると大掛かりな作業から細かな作業まであれもこれもと山のように・・・先を思うと少し気が遠くなりそうですが、考えていても仕方が無いので“案ずるより生むが易し”。作業にかかっていけば何とかなるさ・・・ということでプロジェクトスタート!


2台のマシンが次々とカーランドに!まずは、三木氏の愛車が積車に載せられて到着したのだが・・・想像以上の状態です。数日後、今回ベース車となる前田号は自走で元気よくカーランドに到着しました。2台揃ったところで、いよいよプロジェクト開始!

まずは2台のハチロクをご覧ください。右側の白のトレノは三木眞一郎氏の愛車、前期型トレノGTV(以下三木号)。左側の赤/黒レビンは「レビトレ」編集長・前田氏が所有する後期型レビンGTV(以下前田号)。

冒頭でもお伝えしたのですが・・・本来なら三木眞一郎氏の愛車をベースに“D仕様ハチロク”を製作すればいいのですが、(外観からは想像がつかない方も多いと思いますが)三木号のフレームは損傷が激しく、三木氏(拓海)に乗っていただける“D仕様ハチロク”へと仕上げるのには、かなりの時間とコストがかかってしまいます。

そこに運良く前田氏が後期型レビンGTV(フレーム最高!)を所有していたこともあって前田号をベースにすることが決定しました。

「レビンからトレノにできるのですか?」

というお問い合わせもたくさんいただきましたので、ここでもう一度おさらいしておきましょう。
AE86は、バンパー・ライト・ボンネット等を取り外したフレームのみの状態にすると、レビンもトレノもまったく同じなのです。“リトラクタブルヘッドライトを取付けた方がトレノ”で、“固定式ヘッドライトがレビン”ということです。それぞれのパーツは一部を除き、ボルト&ナットで取付けられているので今回のようにすべてのパーツを取り外し、フレームから手をいれるレストア作業をする場合には、「レビンかトレノか」ということよりも「いかにフレームがしっかりしているか」が重要ポイントであり、コスト面にも大きくかかわってくるのです。
得知ワンポイントアドバイス

前期・後期、レビン・トレノを問わず、“良いフレームを選ぶ”と言うことがハチロクと長く付き合っていく秘訣です。
“良いフレームの選び方”については、別コーナーで詳しくお伝えしていきたいと思います。

さぁ、ここからは実際の作業の開始です。

外装パーツはもちろん、内装やエンジンルーム内のすべてのパーツを取り外し、フレームだけの状態にします。フレームだけの状態にして、見えない部分の損傷をチェックし一から製作します。

@ 三木氏の愛車、前期トレノGTV A 放置期間が長かったせいか、トランクフロアもボロボロに・・・
Bリアシートも紫外線によりひび割れが・・・。 C 外装パーツからどんどん取り外していきます。
Dリア廻りも分解開始。 E 取り外したパーツ群。再使用するパーツは細部まで分解洗浄。
F エンジン、駆動系等各パーツを取り外したエンジンルーム。 G 室内もすべて取り外して洗浄します。

この段階で取り外したパーツを再使用するものとしないものに分けて、再使用するパーツはきれいに洗浄します。
“洗浄”・・・この作業が結構大変なのです。丁寧に洗浄すれば仕上がりもきれいに、てきとうに済ませば仕上がりもそれなりになってしまうのです。見えないところや細かい部分にいかに気を入れるか・・・それによって仕上がりが大きく変わってくるのです。ここで手を抜くと、完成時に「あぁ・・・もう少しきれいにしておけば・・・」と後悔することになってしまうのでご注意ください。

それでは、次回をお楽しみに!

 


※三木眞一郎氏の元愛車・前期型トレノGTVはどうなるの!?と思ったあなた、ご安心ください。
  かなりの時間はかかると思いますが・・・必ず甦らせます。
以下次回にて!

※現在発売中の「辰巳出版 『レビン&トレノマガジン Vol.16』」にも詳しく掲載されています。

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